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「話す」は入試に必要?

2019年4月20日

【全国学力テストに英語が追加】

今月18日、小学6年生と中学3年生を対象にした
文部科学省の全国学力・学習状況調査、
通称「全国学力テスト」が行われました。
国公立は全校、私立は全体の50.1%が参加し、
約3万校で約212万人の児童・生徒がテストを受けたそうです。

今回の注目は、従来の国語と算数・数学に加え、
中3を対象に初めて英語が実施されたことでしょう。
「読む・書く・聞く・話す」の4技能がテストされました。

「話す」テストはパソコンを使い、生徒はヘッドセットをつけて、
画面の動画と音声による問題に答えます。
生徒の答えはUSBメモリに保存し、委託業者が採点。
各校の環境の違いを踏まえ、「話す」は今回に限り未実施でも可とされました。
結果は7月に公表予定で、「話す」は参考値となるようです。

ちなみに文科省によれば、参加した中学校9,948校のうち502校が
英語の「話す」テストを行わなかったとのこと。
パソコンの条件を満たせなかったり、
当日になってパソコンなどに不具合が発生したそうです。

「全国学力テスト」は、受験者の到達度を調査するためのもので、
極端に言えば、基準をクリアしていれば全員“合格”でもいいわけです。

一方、2020年度からセンター試験にかわって実施される「大学入学共通テスト」は、
言うまでもなく選抜試験であり、1番から最下位までの順位をつけるためのテスト。
その選抜試験で、英語では4技能(読む・聞く・話す・書く)が評価されるのを受け、
特に「話す」を教育にどう取り込んでいくか、大きな課題になっています。

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【それでも、対策は?】

「長年英語を学んできたのに日常会話ひとつまともにできないのは、
教育に問題があるからだ」という “教育改革推進派”の主張は、
私もピタッと当てはまるだけに、相応の説得力を感じます。

一方で、入学試験で「話す」能力を測ることに懐疑的な意見も多々あります。
今月発行された池上彰+佐藤優『教育激変  2020年、大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ』
(中公新書ラクレ)のなかで、作家・元外務省主任分析官の佐藤氏が、
英語の試験に「話す」が必要ないと考える理由を2つ挙げています。

1つは、英語の能力は英文和訳と和文英訳だけで完璧に測ることができるから。
後天的に身についた言語力で、読む力を、聞く力・話す力・書く力が上回ることはなく、
読む力が「天井」で、同じ文章を話せるけど読めないということはありえない、と述べています。

もう1つは、バイリンガルな環境にいた帰国子女など、一部の受験生が極めて有利になるから。
「読む・聞く」は自分で教材を買ってきて勉強できるが、
「話す・書く」はネイティブチェックを受けないと絶対にできない。
「日本人は英語を話せない」「多様な能力をみる」という声に押されるあまり、
フェアでなければならない入学試験の公平性が損なわれないか心配だと。

さらに佐藤氏は、長年英語を学んだのに話せないのは、教育ではなく本人の問題、と断じます。
これまた私には耳が痛い指摘です。

また同著でジャーナリストの池上氏は、語学力以前に自らの教養を問うべきで、
話すべき中身がなければ、しゃべりたくてもしゃべれないと述べています。
中身があって、どうしても英語でしゃべりたいというモチベーションがあれば、
言われなくても英会話をマスターしようと勉強するだろう、とも。

さて、みなさんはどうお考えでしょうか?

私は、学生時代に教育実習に行ったぐらいで、その後は出版社勤務だったので、
「きいた風なことを言うな」と叱られるかもしれませんが、それでも、
週に何コマかの英語の授業だけに4技能向上を担わせるのは、
生徒本人にもよるとはいえ、ちょっと無理があるんじゃないかな、
というのが率直な印象です。
特に、英語の入試で「話す」力の評価が加わったのは、趣旨の是非はともあれ、
生徒・先生ともに対策は大変だろうと、切に思います。

ここはぜひ、学校以外の“手”も上手に活用していただきたいものです。
これを機に、きっちり英語に取り組みたい・取り組ませたいなら、なおさらのこと。

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