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「やっぱり発音は練習あるのみ」と透視映像で実感(+近畿大学などで留学再開)

 【よい発音は舌の的確なコントロール次第】

英語を習得する上で、発音は避けては通れない大きな壁。
その発音に、舌が深く関係していることは周知の事実です。

もちろん英語に限らず、話す時には舌が大活躍しています。
声帯からの振動音が、舌によって形作られた口内の空間を通して、
それぞれの音になって出てくる――と、私も漠然とながら知ってはいました。

先日、NHKで放送されている『ヒューマニエンス』
(人間の体や心の不思議を科学的に解き明かそうという番組)で、
話している最中の口内の様子を、横から透視した映像を見ました。

番組MCの俳優・織田裕二さんも言っていましたが、
その映像はかなり衝撃的で、前後に上下に、こんなに目まぐるしく
舌を動かしてしゃべっているなんて、全然意識していませんでした。
まさに「百聞は一見に如かず」です。

例えば、「た(TA)」は、舌の先を前歯につけ「T」の破裂音を生み、
その後舌を引っ込ませ「A」の形にして「た(TA)」にします。
舌は、「T」の動きと「A」の動きをほぼ同時にやってのけています。
また、同じく破裂音の「か(KA)」は、上顎の後方に舌をつけることで作ります。
発音する直前の一瞬で違いを生み出しているのです。

でも、こんなことをいちいち意識していたら、
とてもじゃありませんがスムーズに話すことはできません。
これはもう、「体が覚えている」ということですね。

番組では、音声工学の研究者である竹本浩典先生
(千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科教授)が、
舌は手足と同じで、筋力があってコントロールが正確なら、
滑舌(≒発音)はよくなる、と説明していました。

発音は、いくら頭で理解しようとしてもだめで、
実際に何度もしゃべって練習しないと、
うまくできるようにならない、とよく言われます。
繰り返し練習しないと技術が身につかないのは、スポーツも同じ。
舌は手足と同じなら、改めて納得です。

ちなみに、日本語は口の前の方で発音することが多く、
英語は口の奥の方で発音することが多い、と竹本先生。
日本語と英語で舌の使い方が大きく違う以上、
なおさら練習を積み重ねないと体得できないということですね。

英語の発音(特有のアクセントも)を「体に覚えさせる」絶好の手段が、
英語に囲まれた環境に身を置くこと、つまりは留学・海外研修です。

残念ながら、昨年よりコロナによってその機会が奪われていますが、
それでもワクチン接種が進んできたこともあって、
近畿大学、大阪大学、関西大学が海外留学を再開させる(2021.9.21付「NHK NEWS WEB」)など、
日常を少しずつ取り戻す動きも出てきています。

今月(9月)末をもって、東京、大阪、福岡など19の都道府県に出されている緊急事態宣言と、
熊本、宮崎、鹿児島など8県に出されているまん延防止等重点措置が、すべて解除されます。
とはいえ、依然として本業以外で苦労しなければならないコロナ禍のいまいましさは続きます。
感染予防はおこたることなく、秋~冬を迎えましょう。
季節の変わり目、昼夜の寒暖差が大きいので、“普通の”風邪にも気をつけたいものですね。

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