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データ(事実)と「思い」が違うことはあるある?

2020年12月23日

【増えた? 減った?】

突然ですが、今年4月~5月の東京23区のゴミの量は、
増えたでしょうか、減ったでしょうか?

新型コロナによる緊急事態宣言の期間でもあり、
家で過ごす人も時間も大幅に増え、加えて、
この機に「断捨離」をするという人もテレビで見たりして、
私は当然、ゴミは増えたと思っていました。

ところが実際は、減ったんです。
家庭からのゴミは確かに増えたものの、
閉鎖された大学や飲食店からのゴミが減り、
全体としては約1割減だったとのこと。

これは、12/19に放送された『池上彰のニュースそうだったのか!!
コロナ禍の日本「今年は増えた? 減った?」』で紹介されていました。

番組では、コロナ禍で翻弄された今年2020年、
事件・事故や商品の売り上げ等いろんなジャンルの増減を
クイズ形式で取り上げ、どんな1年だったかを振り返っていました。

予想通りだったものもあれば、
「あれ、そうだったの」といったものも結構ありました。
上記のゴミもそうですし、交通事故件数は減ったものの、
水難事故件数は増えたとかも意外でした。
海やプールの事故は減ったけど、川の事故が増えたそうです。

メリクリ

【ついやってしまう】

心理学用語に「利用可能性ヒューリスティック」というものがあります。
何かを評価する際、正確な情報よりも、
思い出しやすい情報を優先してしまうことです。
例えば、雑誌で見たばかりの記事や、
こないだ友だちから聞いた話だけで、
「これは〇」とか「あれは×」と判断してしまうことですね。

深刻なケースでは、医者が提示する医学情報ではなく、
知り合いの人が使った薬や治療法を信じるのも、
この「利用可能性ヒューリスティック」とされています。(*1)

「みんながなんとなくそうと決めつけていることも、
データをきちんと見ていくと実際には違う場合がある」(*2)

前述のゴミの増減問題はまだ罪が軽いと思いますが、
データをちゃんと調べず印象だけで速断していると、
恥をかくだけでなく、思わぬ損害を被ることもあると、
まだまだコロナ禍が続く今日、
自戒を込めて肝に銘じておきたいものです。


(*1) 大竹文雄・平井啓=編著『医療現場の行動経済学 すれ違う医者と患者』(2018年刊)
(*2) 池上彰『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?』(2020年刊)の中で評している、2019年のベストセラー、ハンス・ロスリング+オーラ・ロスリング+アンナ・ロスリング・ロンランド(上杉周作、関美和=訳)『FACTFULNESS[ファクトフルネス]10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』の要点。個人的には、同様の趣旨で、スティーブン・ピンカー(橘明美、坂田雪子=訳)『21世紀の啓蒙 理性、科学、ヒューマニズム、進歩』(2019年刊)もオススメです