NOTITLE

【「心のバリアフリー」が重要だけど】

162の国・地域・難民選手団が参加し、
障害を持つ約4,400人のアスリートが競った
夏季パラリンピック東京大会が閉幕しました。

日本は、前回リオデジャネイロ大会のメダル24個
(金0、銀10、銅14)を大きく上回る51個
(金13、銀15、銅23)のメダルを獲得しました。

個人的には、日本パラリンピック史上最年少(14歳)の
メダリストとなった競泳・山田美幸選手が一番印象に残っています。
両腕がなく、両脚の長さも違う体を活かした泳ぎに加え、
明るいキャラクターとしっかりした受け答えに惹かれます。
将来は外交官になりたいそうで、
地元の英語スピーチコンテストに出場するなど、英語も好きとか
なんとも頼もしい限りです。

それから、金メダル獲得最年長(50歳)記録となった
自転車・杉浦佳子選手の、「最年少記録は二度と作れないけど、
最年長記録はまた作れる」は、今大会屈指の名言かと。

メダル獲得こそならなかったものの、
自己ベストを更新した選手もすばらしい。

コロナ禍でいろいろな制限があったはずなのに、
選手たちの活躍にはただただ拍手です。

昨夜(9/8)放送された『クローズアップ現代+
目指せ!世界標準のバリアフリー 東京2020大会の先へ』では、
東京パラリンピックを機に、ハード・ソフト両面でバリアフリー化が
進んでいることが取り上げられていました。

例えば新しく建設された国立競技場。
設計の段階から、身体障害や、知的障害、発達障害、高齢者、子育て支援など
14の団体が参加し、世界最高のユニバーサルデザインが目指されました。

入口から競技場内への通路は段差のないスムーズなアプローチになっていて、
車いす用観客席は日本最大規模の500席あり、前の人が立ち上がっても
視界が遮られないよう、あらかじめ高低差がつけられています。
さらに、性的マイノリティに配慮したオールジェンダートイレや、
発達障害がある人専用のカームダウン・クールダウン室
(音が遮断された部屋で気持ちを落ち着かせる)等々、
多様な立場の意見を反映させる「インクルーシブデザイン」が
取り入れられています。

番組では、国立競技場の他にも、駅でのバリアフリー化や、
点字ブロックに埋め込んだQRコードが道案内をしてくれるアプリなど、
ハード・ソフト両面での取り組みが紹介されていました。

東京パラリンピックで進んださまざまなバリアフリー志向。
これを一過性のものにせず、共生社会を築いていくためには、
ハード・ソフト両面の整備もさることながら、
「心のバリアフリー」が重要であることは、
いろいろなところで言われています。
障害者や高齢者、幼児を連れた人たちが何を求めているのか、
そこに心を配ることなくして共生社会は成り立ちません。

ただ――。
自分とは違う他者を理解し、受け入れるのは大変なのも事実。
理念と感情の葛藤に悩んでいる人も少なくないでしょう。

この点で、ぜひご紹介したい話があります。
他者を理解するための大きなヒントになるかもしれません。

1611269
【「神様が与えてくれたすばらしい共通点」】

昔読んだ、田口ランディ『もう消費すら快楽じゃない彼女へ』という本に、
自分が相手のためになっているのかと苦悩する介護者の話が出てきます。
相手の苦痛を理解しようとする試みをやめ、日常の介護の中で、
「なにが気持ちいいか」だけを考えるようになって、
「奇妙な罪悪感」から解放された、という話です。

――腹が立つのは立たないよりずっと楽だ。
感情を抑えると介護は地獄だった。

私はずいぶん多くの障害者と会ったけど、
いまだに彼らの苦痛はわからない。
わからないと言う時、ためらう。
わからないと言い切っていいのかと。
でもわからない。
わからないと言った時に微弱電流のように走る心の痛み。
このささやかな痛みだけが、私の感じる心の痛み。
彼女がどんなに苦痛に喘いでも、私の身体は痛まない。

でも、体のどこを拭いてもらうと気持ちいいかは知っている。
手がべとべとに汚れた時、どこを拭いてもらうと
「きれいになった気分」になるかわかる。
私が気持ちいいことは、彼女も気持ちいいらしい。
この神様が与えてくれたすばらしい共通点。

「違い」を理解するために自分を痛めつける。
それには限界がある。
でも「心地よさ」を知ることは苦痛じゃない。
それはただ、自分らしくあればいいだけだから。

「気持ちいいこと」を知ることは、
あなたと私が「同じ喜びをもてる」という可能性につながる。
そして、その先に「違い」がある。
最初から「違い」を理解しようとすると、
「わからない」という迷路に迷い込んでしまうのだ。――

「違い」より「同じ」ところの理解から入る。
これは何も、介護に限った話ではありません。

オリンピックやパラリンピックをはじめ、
さまざまなスポーツを通して自然に心が揺すぶられるのは、
最大限の努力や工夫で競技に臨む姿勢が、
また、そこに至るまでの過程が、
「気持ちいいこと」として万国共通だからだと思います。
それには、障害者も健常者も関係ありません。
スポーツが「世界最高の共通語」と言われる所以でしょう。

「違い」ばかりを際立たせていては、
遅かれ早かれそのうち行き詰まってしまい、
その先に待っているのは断絶しかないように思えます。

共感できる「同じ」ところもあるというアプローチは、
共生社会、多様性社会を生きるうえで、
簡単なようで見落としがちな、
とても大切な心構えではないでしょうか。

【パラリンピック2つの価値】

東京パラリンピックが開幕して1週間余り。
改めて言うのもナンですが、やっぱり、
諸々の障害を乗り越え、残された身体や機能を鍛えに鍛えて、
ひたむきに競技に臨んでいる姿は胸を打ちますね。

開会式、国際パラリンピック委員会(IPC)の
アンドリュー・パーソンズ会長のスピーチ中に、
「WeThe15」というフレーズが出てきました。
さまざまな国際的団体・機関と連携しながら、
世界の人口の15%を占める障害者への差別をなくし、
分け隔てのない社会を実現する、というキャンペーンです。
8/19に立ちあげられ、8/24の東京パラリンピック開会式が
実質的な世界デビューでした。

8/24に放送されたNHKの『持論公論』では、
パラリンピックの価値を2点指摘していました。
1つは、経済的なもの。
ほとんどの競技は、知名度が低く、報道も少ないのですが、
世界各国に報道されるパラリンピックは、
別格の注目を集めることができます。
選手個人にとっても、活躍次第でスポンサーがついたり、
報奨金がもらえたり、就職の道が開ける可能性があります。
選手たちにとってパラリンピックは、
世界一という夢を実現する場であるとともに、
チャンスをつかむ大会でもあります。

そしてもう1つ、大きな価値があります。
スポーツを通して障害者に対する意識を変える、というものです。
脊髄の細胞の異常で、筋力の低下と筋肉が萎縮する難病を患っている
ギリシャのグリゴリオス・ポリクロニディス選手(ボッチャ)は、
「社会、特に子どもたちに、障害者は違いがあるけど平等であると示したい」
と発言しています。

【「平等」と「同じ」はイコールではない】

福岡市生まれ、英国ブライトン在住の著述家で、
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』の著者である、
ブレイディみかこさんは、次のように語っています(7/8付文春オンライン)。

――多様性が議論にのぼるとき、
日本では「平等・公平である」(equality)ことと
「同じである」(sameness)ことが混同されがちです。
人種やジェンダーや性的指向の違いによって、
社会的にハンデを背負わされたり
差別的な扱いをされないようにするのが「公平」です。

多様性は、好むと好まざるとに関わらず既にそこにあるものですから、
その前提を受け入れて、公平に扱いましょうねというのがequality。
でも、日本ではまるで学校のルールのように
「足並みを揃えて同じように振る舞わせ、
同質な人間にする」のが公平性だと思っている。――

「平等・公平」と「同じ」が混同されがちというのは、
とても重要で示唆に富んだ指摘だと思います。
「障害者は違いがあるけど平等であると示したい」という
ポリクロニディス選手の言葉に応える際に、
銘記すべきポイントではないでしょうか。

もっとも、本サイトをご覧いただいているみなさんは、
英語、ひいては異文化に関心をお持ちでしょうから、
多様性にも人一倍理解がおありだと思いますけど(^^)

私は、この種の話で思い出す詩があります。
大正末期から昭和初期にかけて活躍した、
詩人・金子みすゞの『私と小鳥と鈴と』です。
とても有名なので、ご存知の方も多いでしょう。
多様性とは何か、を見透した詩として敬意をもって掲げます。


『私と小鳥と鈴と』

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

金子みすゞ

【必要とされているのであれば】

前回取り上げたNHKスペシャル『TOKYO2020 私たちの闘い』で
描き出されていたのは、選手たちの葛藤だけではありません。
医療従事者の方々もコロナ禍でのオリンピックを「闘って」いました。

東京オリンピックに協力した医療機関の一つ東京曳舟病院。
その陣頭指揮をとった副院長の三浦邦久さんは、これまでも、
災害やスポーツイベントの現場で医療活動に携わってきた経験をお持ちです。

コロナの感染が急拡大する中、「本来の病院業務に専念するべきだ」
という声もあがっていました。
それでもオリンピックを支えたのはなぜか。
その理由を三浦さんは次のように語っています。

――いろんなご意見があることは確かですし、
否定もしないし、肯定もしません。
ただ、目の前に困っている人がいる。
考え方は単純で、コロナもそうですし、
五輪であろうと何であろうと、
我々は必要とされているのであれば、
そこで最善を尽くしたいと思っています――

目の前の状況がイレギュラーで困難なものであっても、
その中で全力を尽くす点で、オリンピアンたちと違いはありません。

火定

【他人のために用いれば】

奈良時代、天然痘が都を襲い、多くの犠牲者が出た、
いわゆる「天平のパンデミック」をテーマにした小説に、
澤田瞳子『火定』があります。

当時の民間向け医療機関(施薬院等)は、
政争に明け暮れる藤原四兄弟への世間の批判を、
善行をアピールすることで少しでもかわそうという
不純な動機でつくられたものでした。

それでは、どんな崇高な務めを担う機関もうまく運用されるはずがなく、
結局、施薬院で最も重宝されるのは、典薬寮(中央の最高衛生行政機関)から
派遣される医師ではなく、お金や出世にも興味を持たず、
病人の救済のみに心血を注ぐ里中医(町医者)の綱手です。

決して“聖人君子”ではなく、
官医に対するねたみやそねみも抱いている綱手ですが、
文字通り命がけで患者と接します。

施薬院への配属を左遷人事と捉えていて、
やる気などなく辞めることばかり考えている名代[なしろ]が、
「人命を救うために働く者は己の命を投げ捨てよとは、
道理に合わぬではないか」と綱手に食い下がります。

綱手は言います。
――己のために行なったことはみな、己の命とともに消え失せる。
じゃが、他人のためになしたことは、たとえ自らが死んでも
その者とともにこの世に留まり、わしの生きた証となってくれよう。~

わが身のためだけに用いれば、人の命ほど儚く、むなしいものはない。
されどそれを他人のために用いれば、己の生には万金にも値する意味が生じよう。
さすればわしが命を終えたとて、誰かがわしの生きた意味を継いでくれると
言えるではないか――

私には、綱手と重なって頭に浮かぶ人がいます。
福岡市出身の医師、中村哲先生です。
中村先生は、生活環境を改善することが病気の予防にもなると、
アフガニスタンで医療活動にとどまらないまちづくりに取り組んでこられました。
その偉大な足跡は、多くの本やテレビ番組でも取り上げられています。
それだけに、一昨年12月、中村先生が現地で凶弾にたおれたことが
今でも悔やまれてなりません。


8/24に東京パラリンピックが開幕しました。
そもそもパラリンピックという名称は、
前回(1964年)の東京大会の際に日本で名付けられた愛称で、
1985年に正式名称になりました(日本パラリンピック委員会)。

東京に帰ってきたパラリンピック。
小池百合子東京都知事は、「パラリンピックの成功なくして
東京大会の成功はない」と言ってきました。

ただ、コロナ禍は依然厳しいままです。
個人的には、選手は応援したい、感染拡大は心配、という
オリンピック同様なんとも複雑な心境です。
大事にならないよう願うしかありません。

【がんばれニッポン!】

東京オリンピックが開幕して1週間が過ぎました。
コロナ対策への不安や、開会式スタッフの人選トラブルなどで、
直前までゴタゴタしている状態でしたので、
個人的には正直少々しらけ気味でしたが、
いざ始まってみると、ほぼテレビの前で一喜一憂しています。

オリンピックを批判していた者には選手を応援する資格はない、
なんて声もありますが、それは少しシンプル化しすぎな気がします。

批判の大半は、コロナ対策の不備からくる不安、
それに正面から答えようとしない政府や組織委員会、
オリンピックはOKで各種イベントがNGであることの不公平感、
さらには、物事の決まり方の不透明感や利権のにおい、
一部メディアの扇情的な情報の伝え方などに向けられていたのであって、
選手自体に罪はないのですから、始まってしまえば、
応援するのは自然な感情だと思います。

オリンピックが終われば帳消しになるような問題でもなく、
選手の活躍を讃えるのとは別に、事後、
しっかり検証して教訓を得ないといけないでしょう。

コロナのような感染症は、個々人の健康リスクもさることながら、
社会に分断をもたらす怖さがあるとは、多くの識者が指摘するところ。
人種や宗教、イデオロギーなどを超えて一堂に会する
オリンピックさえもが分断のタネになりかねないんですから、
やっぱり、感染症おそるべし、です。

22043090

こんな感じになるはずだったのに……


【音楽の力、スポーツの力】

NHK『コロナ新時代への提言~変容する人間・社会・倫理~』の中で、
人類学者の山極壽一さんが次のように語っています。

――人間は、信頼を言葉だけでなく、
むしろ身体と身体が共鳴し合う中で形づくってきた。
言葉は、進化史上、後から出てきたものだから、
信頼できるコミュニケーション手段ではない。
今、身体の共鳴が失われ、言葉だけでつながる社会に放り出された――

言葉だけでつながる社会。
共鳴→信頼が形づくられにくい社会。
人と人の接触が制限されるコロナ禍の社会もそうですし、
それ以上に、一部のネット社会もそうなのかもしれません。

山極さんは、前出の番組内で、
言葉の前に音楽があった、と述べています。

――音の組み合わせによって、「意味を作る」のではなく、
「気持ちを伝える」コミュニケーションがあった。
それを我々は現代も持っている。
実際、多くのミュージシャンがコロナ禍の中、
ネットで音楽をあげ多くの人を癒した。
音楽の機能は失われていない。
音楽は人と人の間を共鳴させる一番いい装置――

音楽に共鳴するのはみなさんも納得ですよね。
そして、オリンピックに限りませんが、
スポーツにもその力があると、
オリンピックを見ながら改めて感じます。

選手たちが懸命に頑張る姿に、
戦い終えた選手たちが交わすリスペクトに、
選手たちが流す喜びや悔しさの涙に、
思わず胸が熱くなる……そこに特段の言葉は必要ありません。


それにしても、57年ぶりの自国オリンピックに、というか、
あらゆることにケチをつけまくっている新型コロナウイルス。
解決すべき課題を浮き彫りにしている面もあるとはいえ、
もうつくづく、いい加減にしてほしいです。

いよいよ本日(7/23)夜、東京オリンピック開会式を迎えます。

コロナ対策だけでなく、運営のあり方など、
まあ、世上とかく言われていますし、
私も思うところはいろいろありますけど、
それはそれとして、やる以上は、
選手のみなさんには力を出し切ってほしいです。
個人的には、批判は批判、応援は応援であって、
別次元の問題だと考えています。

【歴史は繰り返すのか】

先日NHKで、前回の東京オリンピックがテーマの
『映像の世紀プレミアム第15集 東京 夢と幻想の1964年』
が再放送されました。

私はその頃生まれていませんが、戦後20年、
日本の復興を世界にアピールする大イベントが行われた、
という感じで漠然と捉えていました。

確かに、新幹線や首都高、モノレール、大型ホテルなどが
急速に整備され、東京は大改造されました。
オリンピックという大義名分がなければ、
これほど早く進まなかったのは間違いないでしょう。

ただその反面で、さまざまな歪みがあったことも事実。
決して「オリンピック万歳!」一色ではありませんでした。

開催年(1964年)の6月、NHKが都民1,500人に行った世論調査では、
「近頃どんなことに一番関心があるか?」という問いに、
オリンピックと答えた人はわずか2.2%にとどまり、
「他にするべきことがあるはず」と答えた人は58.9%にのぼりました。

背景には、深刻な水不足がありました。
実体験としてご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

同年夏、東京は史上まれに見る渇水状態に陥りました。
空梅雨、70年ぶりの猛暑という気候的要因に加え、
終戦時に350万人だった東京の人口が1千万人を突破し、
需要に供給が追いついていない事情もありました。

7月中旬、東京都は1日12時間の断水を伴う給水制限に踏み切ります。
「東京砂漠」と言われる試練が都民に降りかかりました。
オリンピックどころではありません。

「大江戸と云う名の砂漠で五輪待ち」
街は、このような都政への皮肉や恨み言であふれました。
以下は、東京都水道局に寄せられた苦情です。

――高級ホテルのプールが公開されている。
この水不足の最中で、どうしてこんなことが許されているのか。
一部特権階級のため見逃すなら、都民は節水に協力しなくなるだろう。
対策を望む――

何という既視感でしょう。
1964年の人々の怒声が、コロナで苦しむ2021年にも
そのまま響いてくるようです。

その後、待望の雨が降り、水不足も解消され、
オリンピックに多くの国民が熱中することになります。
閉幕間近の女子バレーボール優勝時には、日本中が歓喜に包まれました。
平均視聴率は66.8%。
今でも歴代スポーツ中継視聴率ランキングのトップです(ちなみに2位は
2002年サッカーワールドカップの日本vsロシア戦で66.1%)。

閉会式では、開会式同様、国別に行進する予定のはずが、
各国の選手が入り混じって自由に歩き回ります。
これこそオリンピック精神だと語り草になりました。

そしてその後、高揚の反動のように不況で苦しむことに……。


さて、今年のオリンピック・パラリンピック。
まずは全日程が無事に終わってほしいと願います。
今のところ私には、いかにマイナスが少なく済むかという、
沈んだイメージが勝っているのが悲しいですけれども、
閉会式を迎える頃には、どうなっていることでしょうか。

【避難しない人が大半】

「自然は絶対人間側の事情を考えない」

災害の歴史がライフワークという歴史学者、磯田道史さんの言葉です。(*1)
今年もそうですが、毎年繰り返される痛ましい自然災害の発生は、
まさにその通りだと痛感させられます。

時節柄よく放送されている水害関連番組を見ていて、
共通する重要な教訓を1つ挙げるとすれば、
「早く逃げる」に尽きると思います。
無駄に終わってもその方がいいわけですし、
命を落とすよりは、はるかにましです。

――とは言うものの、それがなかなかできないから、
毎年人的被害が出ているのも事実。

2018年、岡山や広島を中心に200名を超える死者・行方不明者が出て、
各地で甚大な被害が発生した西日本豪雨に関し、
ウェザーニュースが実施したアンケートがあります。
以下は、豪雨の影響が大きかったエリアに絞って集計した結果です。

Q:避難するべき状況でしたか?
  はい  8%
  いいえ 92%
Q:実際に避難しましたか?(「はい」と答えた人対象)
  避難した    16%
  避難しなかった 84%

避難しなかった理由(複数回答)のトップ3は、
家のほうが安全だと思った   49%
自分の周辺は大丈夫だと思った 44%
避難する間の道のりが怖かった 18%

【避難情報の見直しを重ねるものの】

西日本豪雨時に、避難する人が少なかったのは、
情報がちゃんと伝わっていないからだ、と反省した政府は、
2019年6月より、防災情報を5段階の「警戒レベル」で
発信することにしました。

しかしそれでも、同年10月の台風第19号(令和元年東日本台風)で、
多くの人が避難の遅れなどにより被災しました。

そこで政府は、避難情報のさらなる見直しに着手します。
「自らの命は自らが守る」意識を一層徹底するとした上で、
今年4月に災害対策基本法改正。
5月から、避難情報の伝え方を以下のように改めました。

警戒レベル5 緊急安全確保
警戒レベル4 避難指示
警戒レベル3 高齢者等避難
警戒レベル2 大雨・洪水・高潮注意報
警戒レベル1 早期注意情報

これについて、政府広報オンラインには次のような説明があります。

≪これまで、警戒レベル4は、「避難勧告」と「避難指示」の
2つの情報で避難が呼びかけられていましたが、
「避難勧告」を廃止し、「避難指示」に一本化されました。
また、警戒レベル5は、「災害発生情報」から「緊急安全確保」に変更され、
直ちに安全な場所で命を守る行動をとるよう呼びかけが行われます。
ただし、警戒レベル5は既に災害が発生・切迫しており
命の危険がある状態であるとともに、
必ず発令される情報ではないことから、
警戒レベル5を待つことなく、
警戒レベル4までに避難することが必要です。》

2613322

【立ちはだかる正常化バイアス】

さて、みなさんの中で、どれだけの方が上掲の変更をご存知でしょうか。
行政側の努力を否定する気はさらさらありませんが、
問題の核心は、こうした情報発出のやり方ではないように思います。

危ない可能性は意識していながらも避難行動を起こさないのは、
「正常性バイアス」があるから、とよく説明されます。

正常性バイアスとは、予期しない事態に直面したとき、
それを正常の範囲だと“勝手に”認識する心の作用です。

何か日常的ではないことが起こるたびに深刻に反応していると、
心も体も疲れ切ってしまうので、
それを避けるための防御システムともされます。
これはこれで大事な仕組みです。

ただ、本当の危機が迫った時に、その防御システムが
逆に命とりになってしまうことにも……

想定外の異常事態を、大したことないと思おうとする心の働き――
何だか私には、コロナとかぶって見えてしまいます。

単純に、避難をしない人=コロナを警戒しない人ではないでしょうけど、
それでも共通して言えるのは、
危険を軽視・無視して、もし大丈夫じゃなかった時に、
やられるのは他ならぬ自分自身であり、
他人にも少なからぬ“負担”をかけるという、
当たり前だけれども冷酷でもある現実です。

個人的には、リスク無視も、リスクゼロ志向(信仰?)も、
両極端に振れるのは現実的ではないと思っているだけに、
何事も「正しくおそれる」のは難しいとつくづく感じます。

最後に再び、磯田道史さんの言葉を紹介します。(*2)

「笑われても早く逃げるっていうのがもう鉄則。
 笑われても、笑われても早めの移動」


(*1)NHK『英雄たちの選択 水害と闘った男たち~治水三傑・現代に活かす叡智~』
(*2)NHK『英雄たちの選択 日本を襲った“スーパー台風”~今に活かす歴史の教訓~』

【誰にも水害リスク】

間もなく、熊本県を中心に甚大な被害をもたらした
「令和2年7月豪雨」から1年を迎えます。

先日放送されたNHK熊本制作の番組、
『津波洪水の脅威 豪雨激甚化にどう備える』によれば、
これまでとは破壊力もメカニズムも異なる別次元の水害で、
堤防を大きく越えた濁流が周囲の低地を高速で流れ下り、
まさに番組タイトルの「津波洪水」が多くの家屋を破壊しました。

番組では、水害に見舞われた各地域の取り組みを紹介。
やはり肝心なのは、早めの避難です。
締めのメッセージは、
――豪雨激甚化の中、球磨川で浮かび上がった新たな脅威。
それは、今後誰もが水害のリスクと向き合い、
命を守る行動をとる必要性があることを伝えています――

豪雨災害が珍しいことではなくなってきた昨今、
みなさん、他人事と思わず十分気をつけましょう!
……と訴えたいところですが、そう思う一方で、正直、
「自分は大丈夫じゃないか」と漠然と思ってしまう私もいます。

少なからぬ被災者が「まさか自分が」となっているのも承知していますし、
もちろん災害があったことを「忘れてはいけない」と思ってはいるんですが。

IMGP5430

【忘れてはいけないことを知らない】

東日本大震災の被災地を、10年間、定点100か所で
撮影し続けてきた番組があります(*)。
それぞれの映像にまつわる記憶を、
被災されたさまざまな方々が語っています。

10年間、100か所でタスキをつないできた
250人のカメラマンの一人、宮本淳さんの話です。

――定点映像を通じた取材を通して思ったのが、
ある場所に時々行って撮影した決まった画角の場所、
そこに映っていたたった数分間の映像に、
これだけの人々の10年間の思いがあるとしたら、
フレーム以外の場所はもっとたくさんのことが
起きていたんだと思うんです。
私たちはたぶんそのことをほとんど知らないんですよね。

「忘れてはいけない」とよく言いますけれども、
たぶん、忘れてはいけないことのほとんどを
私たちは知らないんじゃないかという気にもなります――

これには考えさせられました。
もちろん「忘れてはいけない」は大事な警鐘です。
ただ、文句のつけようがない妥当なそのフレーズを、
“安易に” “便利に”使っていないだろうか、と。

経験を共有していない以上、実際に被害に遭われた方と
危機感などを同じように抱くのは難しいのかもしれません。
でも、自ら経験しない限り何もわからないというのではちょっと……。

だからこそ、被災者の声に耳を傾けたり、
災害について学ぶ意義があるはずです。
そこから教訓を得て、自身の防災・減災に活かせたときにはじめて、
「忘れてはいけない」の真意が成就するのでしょう。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」(ビスマルク)
この有名な格言も、忘れてはいけない、と思います。

(*)NHKスペシャル『定点映像10年の記録~100か所のカメラが映した“復興”~』(2021.3.14放送)

早いもので今年もあと半月ほどで折り返し。
個人的には、昨年頭からずっとコロナに振り回され、
押し込められているようで、閉塞感がすごいんですが、
それでも世の中全体がへこんでいるわけでは決してありません。
コロナ禍でもたらされた、いわゆる「巣籠もり需要」に応える
商品やサービスも、昨年から続々と登場しています。

6/12に放送された『中居正広のニュースな会』では、
「2021年上半期爆売れ商品厳選8」と題して、
コロナ不況にも負けずにヒットした商品を取り上げていました。
なかなか興味深かったので、ここでも紹介します。


◆発売から半年で145万個

 ぬって焼いたらカレーパン/カルディコーヒーファーム

クリーム状の本商品を食パンにぬって焼くだけで、
家で作るのが難しいカレーパンができるというもの。
味だけでなく、乾燥マッシュポテトや乾燥玉ねぎによって、
揚げたカレーパンの食感を再現しているのも、好評の理由です。
『日経トレンディ』三谷弘美編集長によれば、
巣籠もり生活に慣れてきた人たちには、
もっと手軽においしいものが食べたいというニーズがあり、
それをつかむことは、ヒットする要因の1つです。


◆配信から約3カ月半で800万ダウンロード
 ウマ娘 プリティーダービー/Cygames

実在する人気競走馬のキャラクター(ウマ娘)を育成する
シミュレーションゲーム。レースで勝てたウマ娘は、
センターで歌って踊る「ウイニングライブ」を開催できます。
そのライブも、疾走感のあるクオリティが高い映像で、
競馬とアニメが両方楽しめるところも大きなウリになっています。


◆シリーズ累計2万着

 パジャマスーツ(リヨセル混ジャージセットアップ)/AOKI

「パジャマ以上・おしゃれ着未満」というコンセプトで
開発されたスーツ。テレワークでビデオ会議にも使えつつ、
家でも快適に過ごせるような着心地が特徴で、
家で洗えるというところもヒットの要因です。


◆駅の自販機を中心に販売されSNSで話題に

 From AQUA天然水ゼリー/JR東日本クロスステーション

見た目は普通の水ながら、ミントの清涼感もあるラムネ風味のゼリー。
「自販機で最も売れているのは天然水」
「ただし水は午後になると売れなくなる」
「夕方にはちょっと小腹を満たすようなゼリー飲料が売れる」
――といった購買データをもとに、「一番人気の天然水」と
「夕方に売れるゼリー飲料」を組み合わせて開発されました。


◆累計5000万個売り上げ

 ごちむすび/ファミリーマート

コロナの影響で外食が自由にできない分、
コンビニで買うおむすびをいつもより豪華なものにしたいという、
コロナ禍における“贅沢志向”にマッチした商品です。


◆シリーズ累計7000万本の文房具が進化

 シャーボNu(ニュー)/ゼブラ

軸を回すとボールペンとシャープペンが切り替わる「シャーボ」は、
1977年から販売されているロングセラー。
昨年11月、ある弱点を解消したところ、
シリーズの売り上げが前年比1.5倍になったそうです。
それは、シャープペンの芯の補充をしやすくしたこと。
これまでは、芯を補充するには分解しなければいけませんでしたが、
シャープペンの軸を真ん中に配置することで、
ペン上部にある穴から芯を補充できるようになりました。
さまざまな場所で仕事をするテレワークで、
何本もペンを持ち歩きたくないというニーズにも合い、
若年層の購入者も増えたといいます。

◆シリーズ累計500万台の美容家電も進化
 スチーマー ナノケア EH-SA0B/パナソニック

コロナ禍においては、マスクによる肌荒れなどで、
スキンケアを家でじっくりやりたい人が増えているそうです
(『日経トレンディ』三谷弘美編集長によれば、「おこもり美容」)。
6年ぶりのリニューアルで、自分が愛用している化粧水を
そのまま使える「化粧水ミスト」という新機能が、
前年比約2倍の売り上げにつながったとのこと。
いままでその機能がなかったのは、化粧水の粘度が高かったからですが、
本商品では水用と化粧水用のタンクを2種類用意し(付け替えて使用)、
化粧水用は1つ穴にして送り込む空気の圧力を上げ、ミスト化を実現しました。
手で塗るよりミストのほうが塗りムラが少ないそうです。


◆発売3カ月で20万本以上出荷
 ステンレスマグ SM-ZA/象印マホービン

水筒利用者の増加という背景もありますが、
あるストレスを解消したことで、S・M・L、
3サイズ合わせて前年の約5倍ヒットしたそうです。。
それは、もっと楽に洗えるようにしたこと。
従来品はフタの裏に漏れ防止のパッキンがついていて、
それを取り外して洗う必要がありました。そこを、
パッキンと栓が一体化した「シームレスせん」を採用することで、
より楽に洗えるようになりました。巣籠もりで家事が増え、
毎日の食器洗いの負担を少しでも減らしたいニーズをつかんだ格好です。
ちょっとした改良のようにも見えますが、
ゴム素材のパッキンと樹脂製の栓を一体化させるのは難しく、
開発に5年かかったといいます。


これらに限りませんが、コロナに負けていないどころか、
コロナを逆手にとったようないろいろな工夫の数々を知ると、
何とも力づけられると言いますか、明るい気分にさせてくれます。

何かとイライラすることも多い日々が続きますが、
決してダークサイドばかりではありません。
そこは意識して情報収集していきたいものです。

【自己投資は自然な反応】

ここ3回ほど本欄では、若者たちが社会を切り開く姿が
頼もしいという話題を取り上げました。
それを象徴するような動きが、出版界にもあらわれています。

急拡大しているジャンルが「子ども向け自己啓発書」。
友だちや親との関係、将来の仕事などをテーマに、
生き方についてどう考えるかを子どもたちに説く本です。

数年前、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』を漫画化したもの
(漫画=羽賀翔一)が大ヒットしたのは記憶に新しいところ。
出版元のマガジンハウスによれば200万部を超えたといいますから、
ニーズは確実にあったということですね。

「好きなことを仕事にしようと叫ばれる時代だが、具体的な方法は誰も示さない」
――これは、5.22付日経電子版「悩める子どもたちに自己啓発書のススメ
新書など活況」内で、宝槻泰伸=監修『10歳から考える「好き」を強みにする生き方』
(えほんの杜)の担当編集者渡辺亜希子さんが語っていた企画意図です。

また記事では、思春期の精神保健を研究する東京大学の佐々木司教授が
次のように指摘していました。
「英語やプログラミングなど、社会が子どもに求める知識が増えている。
こうした圧力と人口減少などで先行きが見通せない社会への不安が相まって、
親はこうした本を薦めたいのではないか」

簡単に成功できるマニュアル、なんて安易なものではなく、
子どもに考え方や考える材料を示す良質の本が増えるのは、
明るい風潮だと思います。
加えれば、子ども向けの良い本は大人も十分ためになるのは、
改めて言うまでもないでしょう。

例えば、いい学校→いい会社→いい人生という、
わかりやすいレールが見えにくくなった昨今、
それは必ずしもマイナスではなく、
選択肢(多様性)が増えた社会とも言えます。

そのために自分の能力を高めるのは、
Z世代をはじめこれからの若者たちが望む、
自然な反応なのかもしれません。

微力ながら弊社も、そのお手伝いをするのが使命。
コロナに負けずに頑張ってまいります!

前回は、正解がますますわからなくなってきているご時世で、
言い換えれば、正解の可能性がさまざま広がっていく中で、
起業家精神がより一層重要になってくるという話題でした。

そこで取り上げたTV番組『特命! 池上ベンチャーズ』で、
キーワードの1つになっていたのが「Z世代」です。
この言葉はご存知の方も多いでしょう。

「おひとりさま」「草食系」などを広めたとされるトレンド評論家で、
『若者たちのニューノーマル』『恋愛しない若者たち
コンビニ化する性とコスパ化する結婚』などの著書もある、
マーケティング会社インフィニティ代表、牛窪恵さんによれば、
出演した『日経モーニングプラスFT』(2021.1.6放送)で、
Z世代の特徴を次のように分析しています。

【Z世代はリスクヘッジ志向】

◆Z世代(95~04年生まれ/16~25歳)
 メディアとの関わり……動画・VR・SNSネイティブ
 自己投資意欲……強
 価値観……失敗に備えてリスクヘッジ(行動力あり)

ちなみに上の世代は、
◆ゆとり世代(88~94年生まれ/26~32歳)
 メディアとの関わり……スマホ・画像・デジタルネイティブ
 自己投資意欲……中
 価値観……無駄なことはしたくない(コスパ志向)

◆草食系世代(81~87年生まれ/33~39歳)
 メディアとの関わり……ガラケー・絵文字・ネットコミュニティ
 自己投資意欲……弱
 価値観……失敗したくない(節約志向)
とされています。

Z世代は、物心ついた時から、2001年には同時多発テロ、
2008年にはリーマンショック、2011年には東日本大震災に見舞われ、
大不況とか大災害はいつ起こるかわからないという認識があり、
それらに備えておこうというリスクヘッジがしみついています。。

【Z世代を読み解く3要素】

◆酔っぱらっていいことは1つもない
1997年と2017年の飲酒習慣率を比べると、男性で半減、女性では1/3程度。
Z世代は結果を考えて行動するので、酔っぱらったら周りに迷惑をかけるとか、
終電を逃すとか、次の日の仕事に差し障るとか、マイナス要因が多いなら、
最初から飲む必要はないと考えます。

◆親こそが最後の砦「親ラブ族」
離婚件数は、2000年代の頭に29万件とピークで、その後微減傾向ながら横ばい。
そうした環境下、親の仲を取り持ちたい、いい子でいたいという意識が強いです。

◆結婚披露宴をしない「ナシ婚」が5割
披露宴は「押しつけの茶番」と断じます。
そういうのにお金を使うぐらいなら、新婚旅行とか新生活にお金を回すのが得策。
ただ、家族のつながりは大事にしているので、
顔合わせで食事や写真撮影などはきちんとやります。

【Z世代の仕事観】

Z世代は、仕事と育児・家事といったプライベートの「二刀流」。
学生時代からキャリア教育を受けている人が多く、
育休が取れるような会社を好んで選び、
働く時間ではなく中身をはっきりさせてしっかり働く「ジョブ型雇用」志向。
その会社で一生働くことを否定はしない一方で、
転職しなければならないことになることも想定し、
それに備えるという考え方をするので、スキルを磨きたいという思いがあります。
逆に、プライベートを重視しないとか、
スキルアップの機会(副業など)を提供できない職場は敬遠されます。

突き抜ける_2

【Z世代に選ばれるには「ぶれない」こと】

いわゆるバブル世代(1965~72年頃生まれ)に属する私ですけど、
個人的には「〇〇世代」という括り方は単眼的な見方に陥りがちで、
あまり好みではありません。ただそれでも、
生まれ育った時代の社会情勢や空気などの影響は当然ありますから、
個人差があるのは承知の上で、牛窪さんの指摘をとても興味深く受けとめました。

一言でいえば、ずいぶんしっかりしているという印象のZ世代。
そのZ世代に選ばれるためには何が必要か。
牛窪さんは、「ぶれない」ことが重要と言います。
Z世代は情報量が上の世代と比べるとはるかに多く、そんな中で、
信頼できるのは、ぶれないこととほぼイコールと考える人が多いというのです。
どこぞの誰かに聞かせてやりたい気持ちが抑えきれません(^^;

前回取り上げた『特命! 池上ベンチャーズ』の中で、
早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さんが、
Z世代は、今のコロナもそうだけど、東日本大震災などの
大きな国難を若いうちに経験していることもあって、
デジタル技術を使いながら社会貢献型ビジネスをやることに
興味のある人が多い、と指摘していました。

不況免疫があり、リスクヘッジ志向、合理的、
自分の武器となるスキルの習得にも積極的で、
社会貢献への意識も高い……
かくも豊かな「レジリエンス」を備えたZ世代が担う未来は
明るくならないわけがないでしょう。

そうなると、Z世代にもってこいの強力な武器となり得る留学が、
にっくきコロナのせいで、ままならなくなっているのは、
返すがえすも残念でなりません。

コロナよ、もういい加減、はやくしずまれ!